子供の好きな事を見つけよう。好きな事に熱中させよう。
これからの時代がどうなっていくのか、そこで必要となる能力について書いた。
まだ読んでいない方はこちらから。
educatemychildren.hatenablog.com
ここで書いたように、これからの時代は、産業革命以降重視されてきた勤勉性や正確性という能力はAIなどのテクノロジーが実行してくれる事で、人間には求められなくなる。
一方で必要となるのが、
- 新たな考え方やものの見方を定義するといったクリエイティビティや、
- 体験価値をデザインすると言った力、
- あるいは、それらを実行するために仲間を集めるコミュニケーション能力やストーリーテリングの力
- さらには、誰もやった事のないことを推し進めるためのやる気・活力や折れない心
- といった力が大切になってくる。
この記事では、特に最後の部分
誰もやった事のないことを押し進めるためのやる気・活力や折れない心 をどのように作るかという問いに答えたい。
目次
プロ野球大谷選手の事例
やる気、活力、折れない心というのは、今までも重要であった。
例えばスポーツなどでは特にメンタリティは重要視され、プロ野球やJリーグなどでは、どのようにこのモチベーションを維持するかという事を研究され、様々な選手が実行している。
以前紹介した大谷選手が高校生の頃にやっていた目標管理もその一つである。
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今までの折れない心の作り方は威圧式だった
一方で、最近では、大相撲の暴力問題、アメリカンフットボールの危険行為指示の問題、ボクシングの権力の問題など、スポーツでも様々な問題が浮き彫りになってきている。
視点を変えてみると、中高大でのスポーツ部活動は、昔は先輩を通じて企業の就職へ繋がっていた。
服従する社員を手っ取り早く調達するには最適な方法であった事は想像に難しくない。
後輩や部下を恐怖の力で服従させ、また厳しいトレーニングを課す事で、折れない心を構築してきた。
やる気というのは、湧き出るものではなく、作り出すものだと教え込まれた。
プレーがうまくいかないのはやる気が無いから。根性が無いからだと指導されてきた。
そんなスポーツ、部活動の姿が否定され始めている。
テクノロジーが進歩し、企業があるべき姿を変えていき、従来型の人材を必要としなくなっている事と、このような問題が表沙汰になり始めている事は偶然では無い。
このような教育法自体が古くなり、
このような体制は企業からも不要であり、そこに身をおきたいと思う学生もいなくなっている。
教育機関だけが、過去の栄光、過去の成功、既得権益にしがみついて取り残されているという
大きな構図での様々な問題が発生していると言える。
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やる気、活力、折れない心の新しい作り方
ポイントは好きな事
さて、話をやる気、活力、折れない心に戻したい。
スポーツの事例にあるように、みんなが限られたものから選択して、無理やりやる気を出させて、折れない心を無理やり育成するというのは、同じような能力の人間をたくさん量産する上では効率的であったが、非常に多様な生き方がある中で、新しいものの定義をすると言ったクリエイティビティを育成したり、体験価値をデザインするといったケイパビリティを育成するには、非効率である。
最も有効な方法が、好きな事をやらせる事である。
好きな事に没頭する事で人は、意識しなくともやる気は湧き出て、活力を得られる。多少の壁でも乗り越えられる折れない心は自然と出てくるものだ。
やりたい事が無い人も多い
問題なのは、やりたい事、好きな事がない。
という事である。
今の社会人では、実はこのような人がとても多い。
これは、実際にそうなのかというのは議論がある。
本当はやりたい事があるが、仕事と結びつけて考えられない。
人には言い難い好きな事である。
好きと胸を張って言えるほど、好きなのか自分でもよくわからない。
なぜ、好きな事が無いのか
私は、教育の問題もここにあると考えている。
我々日本人は、学校教育において、好きなことをめいっぱいやりなさい。
ではなく、
バランスよく全部できるようになりなさい。
という教育を受けてきているのである。
- 弱点克服
- 苦手克服
- 人並みにできるようになる
そういった意識が埋め込まれ、嫌な事に目を背けて、好きなことに没頭する事はどこか後ろめたさの気持ちが出てくる。
これが海外ではちょっと事情は異なる。
好きなことをめいっぱいやらせる。
得意な教科を伸ばして、ほかのことは何もやらなくて良い。
(特にこれは若い人材が飛び級していわゆる天才が生まれるという事にも繋がっている)
スポーツが得意な人は、大学に入っても勉強なんかしなくていい。
いろんな反論はあるだろう。
でも、そういう選択肢があっても良いのではないだろうか?
さらには、そういう文化、空気を作ってあげる事で、より個性的な人材は生まれ、
そのような環境がこれからの時代においては、生きやすい、エリートと言われる人材になるものと考えられる。
以上を踏まえると、子供には、様々な事を体験させて、好きな事がなんであるのか?という事を常に意識的に考えるようにさせるべきである。
学校の教科でも良いし、
お稽古でも良いし、
絵本や本
おもちゃ
ゲーム
旅行やテーマパーク
様々な事を体験してみて、一体何が好きなのか?
何が苦手で、何が嫌いなのか?
そこをはっきりさせていく事が大切だ。
途中で好きな事が変わっても良い。
大切なのは、没頭できる事、それを体験して経験として持っておく事である。
それができていると、変わったとしても、大人になって、どのように好きな事を見つけられるかがわかる。
そして早くからやっていく事で、人とは違った、自分オリジナルのコンテンツを持つ事ができる。
必ずやこれからの未来において、大きな資産になる事は間違いない。
明日から子供に好きな事はを見つけるように促してみて欲しい。
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