エンタテインメントビジネスの未来
みなさんこんにちは、エンタメビジネス大好きな管理人です。
ここ最近、仕事で、エンタテインメントの未来について学んでいます。
その過程で様々な本を読みましたので、備忘までに記録しておきます。
エンタテインメントビジネスとは
業界でとても参考になると言われている本がこちら。
オタク経済圏創世記
オタクと言いつつ、この本はオタクアニメだけでなく、ゲームやキャラクタービジネスに話が及びます。
非常に面白いのは、ドラゴンボールは80年代に少年ジャンプで連載が始まりましたが、実は2010年代後半からこの2020年代にかけてが最も稼いでいるのです。
その理由は二つ。
グローバル化したことと、 デジタル化したこと。
こうです。1980年代から1990年代は日本国内で人気を誇りました。雑誌のジャンプから単行本として売れに売れ、テレビアニメとしても成功します。
2000年代は落ち込み、一方でアニメがYoutubeで海賊版として無料で投稿されてしまいます。これは一切マネタイズされない。
しかし、その結果世界中にドラゴンボールのファンを生み出します。
そして、2010年代、ゲームが世界中で流行ると、ソーシャルゲームへの課金という形で、莫大なお金を産むIP(コンテンツ)へと成長したのです。
このような面白い話が載っています。
ディズニー・ピクサー
エンタテインメントといえば、ディズニーとピクサーです。
ここの歴史も学ぶべきことが多いです。
ディズニーCEOのロバート・アイガーが実践する10の原則
ピクサーお金の話
さすがディズニーとわかる話です。
特にピクサーお金の話については、スティーブ・ジョブズの復活の話が被ります。
私はてっきりスティーブ・ジョブズがピクサーのクリエイティブの中心となって進めてきたのだと思っていました。
ですが、事実は結構違います。
エンタテインメントに置いては、経営とクリエイティブをいかに分断させ、一方で協調させるかが非常に重要だということがよく分かります。
音楽 デジタル化とリアルへの歴史
エンタテインメントの中でも音楽は最も早くデジタル化したサービスです。
2000年代前半にはCDの売り上げが落ち込み、ネット上で違法なコピーが流行します。
同時に携帯電話のネット化が進みます。まずは着メロという形で、それがフル歌という形で広がっていきます。
同時にAppleからiPodが発売され、デジタル化がさらに進みます。
そして、ダウンロード、Spotifyのようなサブスクリプション化していきます。
と同時に、リアルイベントのライブが盛り上がっていきます。
CDなどのフィジカルな媒体は半分に落ち込む一方で、ライブは2倍以上の市場になります。
結果的に市場規模は増えているのです。
そういった歴史がわかる本です。
ファンエンゲージがエンタテインメントとして重要
エンタテインメントに共通するテーマとして、ファンのエンゲージメントをどのように獲得するか。
このファンエンゲージは、単純ではありません。
テレビや食品などのモノ売りとは訳が違うからです。
どういうことか。テレビを買うときは皆さんどうしていますか?
価格.comなどで機能と価格を比較すると思います。
もちろん中にはソニーが大好きで!と購入する人もいるでしょう。
しかし、エンタテインメントは機能で比較することはありません。
ジャニーズの嵐とV6のライブコンサートを金額で比較してどちらに行こうか決める人はいないでしょう。
そして、ファンは一人ではなかなか成り立ちません。
ファン同士のコミュニケーションや、演者としてのアーティストとのコミュニケーションも重要です。
デジタル化により、このコミュニケーションが大きく変わってきています。
昔は、全く手の届かない違う世界に住んでいたスターが、今は隣にいる友達のように近い存在になっています。場合によってはアイドルとして育てるという感覚で売り出すアーティストもいます。
そして、このようなファンは応援してくれますし、ファンが新たなファンを作ってもくれます。
一方でファンを裏切るようなことは大きな影響を与えます。
よってファンのエンゲージメントをどのように確保するかは、エンタテインメントビジネスにおいて、最も重要なテーマになっているわけです。
熱狂顧客戦略(MarkeZine BOOKS) 「いいね」の先にある熱が伝わるマーケティング・コミュニケーション
- 作者:トライバルメディアハウス 高橋 遼
- 発売日: 2018/02/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
eSportsがこれからやってくる
そして、時代はeSportsへ。
まだまだ、創世記ですが、時代はeSportsに変わっていきます。
eSportsは、オリンピックにも選ばれるのではないか。という夢がある一方で、まだまだビジネス的な市場規模は大きくありません。
しかし、これからさらに大きくなっていくポテンシャルがあります。
eSportsは今までのゲームの世界観ではありません。
どちらかというと、100年前の野球やサッカーの状況に近いといえます。
これから、プロリーグができて、長嶋さんやキングカズのようなスター選手が出てくることでしょう。
そして、そこにファンが集まり、人々は熱狂することでしょう。
そんな世界になるのであれば、チャンスしかありません。
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